1巻から14巻の紹介
初代オズ王室年代記編者
ライマン・フランク・ボーム(Lyman.Frank.Baum)の作品
L.F.ボームは、第一巻『オズの魔法使い』の序文において「いましめや教訓は道徳の時間で教えているので、おとぎ話の驚きと喜びはそのままに、ひたすら子供達が楽しめる話を書くことにした。」
と述べています。
ボームの狙いどおり『オズの魔法使い』は子供たちをおおいに喜ばせベストセラーとなります。そして子供たちからはこうしてほしい、こんな国があったらいいのにという要望がかかれたファンレターが寄せられたのです。
ボームは小さなファンの要望に応え次々とオズの冒険談を書いていきますが、いっぽうでオズ以外の話も書きたいと思うようになります。
そこで第6巻『オズのエメラルドの都』の終盤においてオズの国を魔法で見えないようにしてしまいます。
ところが、熱狂的なオズのファンからはつづきをせがむ声がやみません。それどころか、オズ以外の話の主人公をオズに呼び寄せることになりました。
ボームの死後もオズシリーズは出版され、いまだにファンを魅了しつづけているのは、ひとえにボームの最初の発想が豊かなるものへつながっていたからと思えてならないのです。
第一巻
『The Wonderful Witherd of Oz』 |
1900年L.F.Baum(著) W.W.Denslow(絵) |
『オズの魔法使い』 |
1974年佐藤高子(訳) 新井苑子(絵) |
カンサスに暮らす少女ドロシーは竜巻にさらわれます。
たどり着いた国は不思議なおとぎの国。
どうしても家に帰りたいドロシーは、
大魔法使いのオズ様にお願いをしに行くことにしました。
愛犬トト・脳のないかかし・心を失ったブリキの木樵り(きこり)・
臆病なライオン を道連れに冒険が始まります。
あらすじ
第二巻
『The Marvelous Land of Oz』 |
1904年L.F.Baum(著) J.R.Neill(絵) |
『オズの虹の国』 |
1975年佐藤高子(訳) 新井苑子(絵) |
大魔法使いが去りオズの国に反乱が起きます。
美しい宝石をわがものにしようと、美少女軍団が反乱を起こしたのです。
おなじみの かかし・ブリキの木樵り に、いたづら少年チップ・かぼちゃ頭のジャック が加わって、
不思議な冒険が繰り広げられます。
はたしてオズの国は誰のものになるのでしょうか。
第三巻
『Ozma of Oz』 |
1907年L.F.Baum(著) J.R.Neill(絵) |
『オズのオズマ姫』 |
1975年佐藤高子(訳) 新井苑子(絵) |
ふたたびドロシーが登場し活躍します。
ヘンリーおじさんと船旅の途中、にわとりのビリーナとともに海に放り出され、
漂着したのはとても美しいエヴという国でした。
ところがこの国の王女は地底の国ノームで囚われの身と聞かされます。
そうと知ったドロシーはずるがしこいノーム王を相手に救出をこころみます。
第四巻
『Dorothy and the Wizard in Oz』 |
1908年L.F.Baum(著) J.R.Neill(絵) |
『オズと不思議な地下の国』 |
1985年佐藤高子(訳) 新井苑子(絵) |
ドロシーはセブ少年、ひねくれ者の猫ユリカとともに大地震に襲われます。
ぱっくり開いた大地に飲みこまれて、野菜人間たちの住む国へまぎれこんでしまいました。
第一巻でおとぎの国を去ったオズの魔法使いも再び登場し、
またまた不思議な国々をかけぬける冒険が始まります。
第五巻
『The Road to Oz』 |
1909年L.F.Baum(著) J.R.Neill(絵) |
『オズへつづく道』 |
1986年佐藤高子(訳) 新井苑子(絵) |
ある日のドロシーは、ひげがモジャモジャでボロボロの服を着た男に道を教えようとしていると、
どんどん見知らぬ道があらわれて愛犬トトと一緒に変わった世界へ迷い込みます。
少年ボタン・ブライト、虹の娘ポリクロームとともに
そしてたどりついたのはなつかしいオズの国。オズの愉快な仲間たちがたくさん出てきます。
第六巻
『The Emerald City of Oz 』 |
1910年L.F.Baum(著) J.R.Neill(絵) |
『オズのエメラルドの都』 |
1976年佐藤高子(訳) 新井苑子(絵) |
ドロシーに魔法のベルトをとられた地底の国ノームの王様は(第三巻の冒険談)悔しくて悔しくてなりません。
なにがなんでもベルトを取り返し仕返しをしないと気がすまないのです。
意地悪でウソつきで悪知恵のはたらく王様は、オズマの宮殿までこっそりとトンネルをほってオズの国を乗っ取ろうとします。
オズの国はどうなってしまうのでしょう?
第七巻
『The Patchwork Girl of Oz』 |
1913年L.F.Baum(著) J.R.Neill(絵) |
『オズのつぎはぎ娘』 |
1977年佐藤高子(訳) 新井苑子(絵) |
マンチキンの少年オジョはおじさんとと暮らしていました。
しかし食べる物がなくなり旅に出ます。
旅の最初に立ち寄ったピプト博士の家ではいろいろなことが起きます。
おじさんは石になるし、ありあわせの布でつくられたパッチワーク人形とガラスでできた猫が口をきいて動き出したのです。
石になったおじさんを救いたいオジョ少年の冒険が始まります。
第八巻
『Tik-tok of Oz』 |
1914年L.F.Baum(著) J.R.Neill(絵) |
『オズのチクタク』 |
1981年佐藤高子(訳) 新井苑子(絵) |
ウーガブー国のアン王女はオズの国に軍隊を進ませます。
いっぽう、難破船に乗っていたアメリカの少女ベッツィー・ボビンはロバのハンクとともにバラ王国に漂着します。
そして行方不明の弟を探すモジャボロ、虹の娘ポリクローム、ぜんまい仕掛けのチクタクと出会います。
ところが人々は意地悪な王の治めるノーム国にさしかかっていたのです。
第九巻
『The Scarecrow of Oz』 |
1915年L.F.Baum(著) J.R.Neill(絵) |
『オズのかかし』 |
1982年佐藤高子(訳) 新井苑子(絵) |
少女トロットとキャプテン・ビルの乗ったボートは渦潮に飲みこまれます。
気がつくと洞窟にいました。
洞窟ではへんてこな動物オークと出会います。
獣のような四本足、鳥のようなくちばし、そしてしっぽで空を飛びます。
『THE SEA FAIREIS』『SKY ISLAND』の主人公トロットとキャプテンが
小さな読者からのたっての要望でオズの国に登場です。
第十巻
『Rinkitink of Oz』 |
1916年L.F.Baum(著) J.R.Neill(絵) |
『オズのリンキティンク』 |
1988年佐藤高子(訳) 新井苑子(絵) |
平和で美しいピンガリー王国が一瞬で滅ぼされます。
難をのがれたインガ王子はピンがリー王国の宝 "魔法の三つの真珠" を手に
捕らえられた両親とピンガリー島民を救いだそうとします。
たまたま遊びに来ていた隣国の陽気なリンキティンク王とロバのビルビルも加わります。
少年インガ王子は何を信じ、どうやってすすむのでしょう。
第十一巻
『The Lost Princess of Oz』 |
1917年L.F.Baum(著) J.R.Neill(絵) |
『オズの消えたプリンセス』 |
1990年佐藤高子(訳) 新井苑子(絵) |
オズ国のオズマ姫が突然いなくなってしまいました。
そればかりか、オズの国の魔法の道具が次々と消えていたのです。
ドロシー・ベッツィー・トロットの三人の少女と
オズの魔法使い・つぎはぎ娘のスクラップスはオズマ姫を探しにでかけます。
オズマ姫が消えてしまった訳は?
第十二巻
『The Tin Woodman of Oz』 |
1918年L.F.Baum(著) J.R.Neill(絵) |
『オズのブリキの木樵り』 |
1984年佐藤高子(訳) 新井苑子(絵) |
かつてブリキの木樵りが人間だったころ、恋人と結婚を約束をかわしていました。
ところが恋人を愛するハートは悪い魔女にこわされてしまい、
かわりにオズの魔法使いからもらったハートは親切なハートでした。
かつての恋人を置き去りにしたままなのはとても不親切なことと、
ブリキの木樵りは昔の恋人を探す旅にでます。
第十三巻
『The Magic of Oz』 |
1919年L.F.Baum(著) J.R.Neill(絵) |
『オズの魔法くらべ』 |
1992年佐藤高子(訳) 新井苑子(絵) |
もうすぐオズマ姫の誕生日。
オズの国の愉快な仲間たちは趣向をこらしたプレゼントを用意しようとします。
ドロシーもトロットもプレゼントを探しに出かけたます。
ところがでかけた先で、島に体がくっついてしまったり、
オズに恨みをもつラゲドーの悪だくみにはまったりと災難がつづきます。
オズマ姫の誕生日にプレゼントは間に合うのでしょうか?
第十四巻
『Glinda of Oz』 |
1920年L.F.Baum(著) J.R.Neill(絵) |
『オズのグリンダ』 |
1994年佐藤高子(訳) 新井苑子(絵) |
フラットヘッド族とスキーザー族の間でいさかいがおきます。
争いをおさめにオズマ姫とドロシーは出かけていきます。
ところがスキーザー族のウーガーブー女王はオズマ姫の知らない魔法を使えるのです。
ウーガーブー王女が素直にオズマ姫に従うわけがありません。
ラインマン・フランク・ボームによるオズ物語の最終巻。
Happy end をあなたに